ツアーを作り土地をなぞる連続講座 「CSLABを始点Aとする」ゲスト:山川陸
CSLABにて、レクチャーとワークショップを通して、ツアーパフォーマンスを制作する連続講座「CSLABを始点Aとする」を行います。
時間と空間を扱い、街を舞台に上演が行われるツアーパフォーマンスについて、建築家として土地や歴史、地形や記憶を編むように制作する山川さん。
どの専攻の方も、自由に参加することができます。持ち物はありません。
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イベントタイトル:
ツアーを作り土地をなぞる連続講座
「CSLABを始点Aとする」
日程:
10/27(木)17-19時:レクチャー、30秒のツアーパフォーマンスをやってみる
11/10(木)17-19時 ※日程変更 11/17(木)17-19時:3分のツアーパフォーマンスをやってみる
11/24(木)17-19時:10分のツアーパフォーマンスをやってみる
予約不要、参加無料
ゲスト:
山川陸(建築家)
以下山川さんよりイベントステイトメント。
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建築設計とは、空間だけを考えることではなく、時間を伴う経験を予め考えることです。でも、50年使われる建築物を設計するとき、50年かけて設計することはできません。予め考えるためには、来たる時間を想像するための圧縮や省略、抽象化が必要になります。建築設計よりももう少し、実感を持って時間の長さと空間の広がりについて考えたくなり、僕はパフォーミングアーツの領域で活動しています。
しかし戯曲やスコアを書けない僕は、どのように時間について考えるのか。至ったのは、空間の移動を考えることがそのまま時間の移動に重なる、ツアーパフォーマンスという形式です。私はその上演を、他者と自分の間にある時間と空間のズレをいかに超えていけるかの実践であると考えています。
ツアーパフォーマンスは、移動というシンプルな行為を通じた実践を上演という形で行う形式です。建築物であれ、展示であれ、単体の美術作品であれ、そこには周囲(広がる空間や連続する時間)が必ず存在しています。
今回のワークショップでは、その周囲を素材に、時間と空間の移動を伴って、他者に伝え(ようとす)ることを試します。
向こうに見える壁がザラザラしていたこと、芝生からある日立ち上っていた匂い、いま窓から見えている物について、一年前に自分が見た光景、あのベンチで聞いた話…なぜそれを他者に伝えないといけないのか、はとりあえず不問に付しましょう。CSLABを始点Aとします。
(山川陸)