発表(発裏)について_ 私「 I 」を寝かせ、マイナス「ー」に
【準備中】2025.6.12更新
パフォーマンス(行為)やコンセプト(概念)を媒体とした様々な作品を展開する橋本聡さんをお招きし、全3回の講座+αを開催します。本講座は、活動に伴う発表や経済、カテゴリーといったインフラを捉えるとともに、そのインフラを転換する新たな活動を探っていきます。各回ともにガイダンス、グループセッション、プラスαの3つの要素で開催されます。予約なしでどなたでも、1回だけでもご参加いただけます。
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発表(発裏)について_ 私( I )を寝かせ、マイナス(-)に
個人の活動がアンダーグラウンドやオルタナティブへと展開し、それらがやがて公共性へと押し上げられていく。押し上げられ、拡張を繰り返し、パブリックの領域には膨大なものが抱え込まれています。ここで推進されるべきは、さらなる拡張へと向かうベクトルではなく、パブリックの領域からアンダーグラウンド、プライベートへと引き下げること、奪い返すことです。
パブリック → ニューアンダーグラウンド → ニュープライベート
社会や公共性へと向けられる「発表」のベクトルと対比し、このベクトルの在り方を「発裏」と呼びます。一極集中のベクトルから、拡散へ。パブリックや「表」といったある種の全体主義への解体として「発裏」はあります。
1人称:主体(私 I )、2人称:相手( you )、3人称:他者( he/she/they )といった従来の人称の区分から、「私は後世へ…」「社会は私たちに…」といったときの「社会」や「後世」などといった広域的、超越的存在の類いを「第4人称」として分類し直し、発表について探っていきます。そして新しい人称概念として「マイナスの人称」を提案し「発裏」へとアプローチします。
(橋本聡|参考:「経済原理」パンフレット的に(「荒野」))
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[ゲスト]
橋本聡|Satoshi Hashimoto
アナリスト、アナーキスト、アーティスト、アラブ、アクト、アブストラクト。主な展示やイベントに「行けない、来てください」(ARCUS, 茨城, 2010)、「独断と偏見:観客を分けます」(国立新美術館, 東京, 2012)、「偽名」(「14の夕べ」, 東京国立近代美術館, 2012)、「国家、骰子、指示、」(Daiwa Foundation, ロンドン, 2014)、「抽象直接行動198の方法(仮)」(「MOTアニュアル キセイノセイキ」, 東京都現代美術館, 2016)、「全てと他」(LISTE, バーゼル, 2016)、「世界三大丸いもの:太陽、月、目」(青山|目黒, 東京, 2017)、「夜 - 時 = 闇」(Hans & Fritz Contemporary, バルセロナ, 2018)、「暗くなる」(「美しさ、あいまいさ、時と場合に依る」, kudan house, 東京, 2024)など。ほか An Art User Conference などにおいてコレクティブな活動を展開。