ブレインストーミング:「かたち」と「いろ」の きわ
透明あるいは半透明の物質でない限り、物体を見るとはその表面を見ることを意味する。そして、その表面の性格を語ろうとするとき、よく用いられるのが「かたち」と「いろ」という言葉である。とは言え、「かたち」は彫刻の、「いろ」は絵画の属性として、個別に扱われることが一般的であり、両者を包括的に捉える機会は多くはないはずだ。今回は、近代においては特異な――長い歴史の中では珍しくもないが――“着彩された彫刻”を取り上げることから出発し、両者の関係についての問題点を洗い出していく。そこから更に、視覚と触覚、表面と内実、現象と存在といった、造形芸術全般に関わる問題についても触れてみたいと考えている。(ただし、実際にどうなるかは成り行き次第。)
2014年12月22日(月) 17:00~19:00
東京造形大学 CS-Lab
粟野由美 [かたちといろの際にて]
池上英洋 [いろとかたちの闘い―「パラゴーネ」の歴史]
藤井匡 [視覚性とモダニズムの彫刻]
討論:粟野由美+池上英洋+大橋博+藤井匡