STUDY:vol.2「人体はどこで切るのか」大橋博,保井智貴,藤井匡
東京造形大学CS-LABで、学生主催のトークイベントとして彫刻に関するディスカッションを開催します。
今回は、「人体はどこで切るのか」をテーマに三人のスピーカーが各々の考えを語り、さらに参加者を交えた意見交換へと発展させたいと考えています。歴史や理論、そして制作現場での問題を横断する、自由な思考の場を一緒につくりだしたいと思います。
みなさまのご参加をお待ちしています。
■ 日 時:10月7日 17時-18時30分
■ 場 所:東京造形大学 CS-LAB.
■ スピーカー:大橋博,保井智貴,藤井匡
「人体はどこで切るのか」
人物彫刻の歴史を顧みると、全身像(statue)を基本としながらも、頭像(head)や胸像(bust)、トルソ(torso)など人体の一部分を用いた表現が積極的に行われてきたことが分かる。だが、その前提となる、人体を「どこで切るのか」ということ自体に大きな問題が含まれている。人体から一部分を切り取ることは自然な態度ではないからである。その切り取り方は、彫刻に関する因習や、彫刻家の表現意思などと密接な関係をもつと考えられるのだ。今回は、ここから派生する様々な問題を、二人の彫刻家(大橋博・保井智貴)の制作を通した思考を出発点に議論してみたい。(藤井匡)